明暦初年三月半ばで、もう八つ(午後二時)過ぎの春の日は茶店の浅いひさしを滑って、桜の影を彼等の足もとに黒く落していた。
明暦大火後の吉原が、日本橋から此処へ引越したばかりで、まだ徳川末期の『大吉原時代』の栄華はなく、何となく粗野な淋しい道でもありました。
これは明暦三年の大火事に焼けて、今までそこに住んでいた人たちを、西の郊外にうつして村を立て開墾させた。
“明暦”の意味
《固有名詞》
日本の元号の一つ。承応の次で、万治の前。1655年4月13日から1658年7月23日までの期間のこと。
(出典:Wiktionary)
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