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旅宿
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はたご
ふりがな文庫
“
旅宿
(
はたご
)” の例文
「園子お嬢様は旅ははじめて、さぞお疲れでござりましょう。少しばかり早くはござりますが、
旅宿
(
はたご
)
を取ることにいたしましょう」
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
赤
(
あか
)
らめイヱ/\五ヶ
年
(
ねん
)
前私し
在所
(
ざいしよ
)
柏原の宿へ一夜
泊
(
とま
)
りたれども
其節
(
そのせつ
)
父銀五郎病中にて私しは十二
歳
(
さい
)
一夜の
旅宿
(
はたご
)
に
爭
(
いかで
)
然樣
(
さやう
)
の
儀
(
ぎ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
すっぱりと、こだわりの
霽
(
は
)
れたように、治郎吉は宿へ帰りだした。
旅宿
(
はたご
)
は北久太郎町の鈴木屋、お仙といっしょに、そこの裏二階に、十日あまり泊っていた。
治郎吉格子
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
博多駅前の
蓬莱館
(
ほうらいかん
)
という汽車待合兼業の
旅宿
(
はたご
)
に泊っていたが、この蓬莱館というのはかなりの大きな
家
(
うち
)
で、部屋の数が多い上に、客の出入りがナカナカ烈しい。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そしてそれを方々に担ぎ込むで、自分の代りに
喋舌
(
しやべ
)
らしたものだ。この方が汽車賃も要らねば、
旅宿
(
はたご
)
賃もかゝらないのだから、地方人に取つて、どれ
丈
(
だ
)
け便利か判らなかつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
安
旅宿
(
はたご
)
の辻の角から、黒鴨仕立の車夫がちょろりと鯰のような
天窓
(
あたま
)
を出すと、流るるごとく俥が寄った。お嬢さんの白い手が玉のようにのびて、軒はずれに
衝
(
つ
)
と招いたのである。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
おとまりはよい程ヶ谷にとめ女、戸塚まえで、放さざりけり……ちょうど地点が一夜のとまりに当たっていますから、大小の
旅宿
(
はたご
)
がズラリと軒をならべて、イヤ、宿場らしい宿場気分。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
陸は怪我をし
易
(
やす
)
いからといって子供を叱ります、旅を常住とする私が、旅を恐れないのは、死がすなわち人生の
旅宿
(
はたご
)
だと、こう信じておるからでございます——私風情は取るにたりません——古来
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
夕暮れに近い時刻であって、
旅宿
(
はたご
)
の門では
留女
(
とめおんな
)
が、客を呼ぶ声を立てはじめていた。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
一方、品川の
旅宿
(
はたご
)
へ立ち帰った源三郎は。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
旅
常用漢字
小3
部首:⽅
10画
宿
常用漢字
小3
部首:⼧
11画
“旅宿”で始まる語句
旅宿屋
旅宿代
旅宿花
旅宿住居