ちっ)” の例文
折しも弥生やよいの桜時、庭前にわさき桜花おうかは一円に咲揃い、そよ/\春風の吹くたびに、一二輪ずつチラリ/\とちっる処は得も云われざる風情。
病葉わくらば彼方あちらにも此方にもはらはらとちっている。青い煙は一面に渓の隅々をとざした。黒く頭の見えた小屋も黄昏たそがれとなって分らなくなった。日はいつしか落ちて、大空は青々と澄み渡った。
捕われ人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちっていかの尾かゝるこずえかな 従吾
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
牡丹ちって打ち重りぬ二三片
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
牡丹ちって打ち重りぬ二三片
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)