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擦寄
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すりよ
ふりがな文庫
“
擦寄
(
すりよ
)” の例文
とまた
擦寄
(
すりよ
)
った。謙造は
昔懐
(
むかしなつか
)
しさと、お
伽話
(
とぎばなし
)
でもする気とで、うっかり言ったが、なるほどこれは、と心着いて、急いで言い続けて
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「どこに」と女は崩した、からだを
擦寄
(
すりよ
)
せる。余の顔と女の顔が触れぬばかりに近づく。細い鼻の穴から出る女の
呼吸
(
いき
)
が余の
髭
(
ひげ
)
にさわった。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
平三郎はその手を払い
除
(
の
)
けた。それでも婢は盃を放さずに、平三郎の傍へ
擦寄
(
すりよ
)
って往って無理に持たそうとした。平三郎はそれをまた押しのけた。
水面に浮んだ女
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
こは
事難
(
ことむづかし
)
うなりぬべし。
克
(
かな
)
はぬまでも多少は累を免れんと、貫一は手を
拱
(
こまぬ
)
きつつ
俯目
(
ふしめ
)
になりて、
力
(
つと
)
めて
関
(
かかは
)
らざらんやうに
持成
(
もてな
)
すを、満枝は
擦寄
(
すりよ
)
りて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
程よい人間を見るといきなり
擦寄
(
すりよ
)
る。絵をチラリと見せて、一枚一円とか二円とか云う。
東京人の堕落時代
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
彼は
擦寄
(
すりよ
)
り、擦寄りて貫一の身近に
逼
(
せま
)
れり。浅ましく
心苦
(
こころくるし
)
かりけれど
迯
(
に
)
ぐべくもあらねば、臭き物に鼻を
掩
(
おほ
)
へる心地しつつ、貫一は身を
側
(
そば
)
め側め居たり。満枝は
猶
(
なほ
)
も寄添はまほしき
風情
(
ふぜい
)
にて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
擦寄
(
すりよ
)
った
気勢
(
けはい
)
である。
木精(三尺角拾遺)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は町の左側をこたびは貫一に
擦寄
(
すりよ
)
りて歩めり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
擦寄
(
すりよ
)
つた
氣勢
(
けはひ
)
である。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
擦
常用漢字
中学
部首:⼿
17画
寄
常用漢字
小5
部首:⼧
11画
“擦”で始まる語句
擦
擦違
擦剥
擦付
擦傷
擦合
擦過傷
擦抜
擦硝子
擦切