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探幽
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たんゆう
ふりがな文庫
“
探幽
(
たんゆう
)” の例文
奥には例の客が二人
床
(
とこ
)
の前に
坐
(
すわ
)
っていた。二人とも品の好い
容貌
(
ようぼう
)
の人で、その薄く禿げかかった頭が
後
(
うしろ
)
にかかっている
探幽
(
たんゆう
)
の
三幅対
(
さんぷくつい
)
とよく調和した。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
足ですか、足は大丈夫ですヨ。すこし屠蘇に酔ってるんでしょう。時にきょうの飾りはひどく
洒落
(
しゃれ
)
ていますな。この朝日は
探幽
(
たんゆう
)
ですか。炭取りに枯枝を
初夢
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
この先生は
探幽
(
たんゆう
)
の流れを
酌
(
く
)
んで、正しい狩野派の絵をよく
描
(
か
)
かれた人で、弟子にも厳格な親切な人でありました。
幕末維新懐古談:72 総領の娘を亡くした頃のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
青畳の廊下を踏んで、右へ曲ると大書院、昔風に武者隠しまで付いて、床には
探幽
(
たんゆう
)
の三幅対が、古丹波の凄い花瓶に活けた、秋草の匂の影からお客様を吟味して居ります。
奇談クラブ〔戦後版〕:13 食魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
普請は
木口
(
きぐち
)
を選んで
贅沢
(
ぜいたく
)
なことで建てゝから五年も
経
(
た
)
ったろうという
好
(
よ
)
い時代で、落着いて、なか/\席の
工合
(
ぐあい
)
も宜しく、
床
(
とこ
)
は九尺床でございまして、
探幽
(
たんゆう
)
の山水が懸り
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
美術といってもおもに古代の名画で、
雪舟
(
せっしゅう
)
とか
探幽
(
たんゆう
)
とか、小学校の本にさえ名の出ている、古来の大名人の作は、ほとんどもれなく集まっているといってもいいほどでした。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
今日はまた珍客の
入来
(
じゅらい
)
とて、朝まだきの床の中より用意に急がしく、それ庭を掃け
裀
(
しとね
)
を出せ、
銀穂屋
(
ぎんぼや
)
付きの
手炉
(
てあぶり
)
に、
一閑釣瓶
(
いっかんつるべ
)
の煙草盆、床には御自慢の
探幽
(
たんゆう
)
が、和歌の三夕これを見てくれの三幅対
書記官
(新字新仮名)
/
川上眉山
(著)
○末次君
探幽
(
たんゆう
)
菊寿童
(
きくじゅどう
)
の事。(
懇請
(
こんせい
)
)
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
定家を
狩野派
(
かのうは
)
の画師に比すれば
探幽
(
たんゆう
)
と善く相似たるかと存候。定家に傑作なく探幽にも傑作なし。しかし定家も探幽も相当に練磨の力はありて如何なる場合にもかなりにやりこなし申候。
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「
探幽
(
たんゆう
)
の
菊寿童
(
きくじゅどう
)
だ」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
定家を
狩野
(
かのう
)
派の画師に比すれば
探幽
(
たんゆう
)
と善く
相
(
あい
)
似たるかと存候。定家に傑作なく探幽にも傑作なし。しかし定家も探幽も相当に練磨の力はありていかなる場合にもかなりにやりこなし申候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
探
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
幽
常用漢字
中学
部首:⼳
9画
“探幽”で始まる語句
探幽斎