“三幅対”の読み方と例文
読み方割合
さんぷくつい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二間の床の間に探幽の神農しんのう様と、松と竹の三幅対さんぷくつい。その前に新郎の当主甘川澄夫と、新婦の初枝。その右の下手に新郎の親代りの村長夫婦。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
現在この眼前の食堂の中に期せずして笑い上戸おこり上戸泣き上戸三幅対さんぷくついそろった会合があったのだという滑稽こっけいなる事実に気がついたのであった。
三斜晶系 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
奥には例の客が二人とこの前にすわっていた。二人とも品の好い容貌ようぼうの人で、その薄く禿げかかった頭がうしろにかかっている探幽たんゆう三幅対さんぷくついとよく調和した。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)