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捩
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も
ふりがな文庫
“
捩
(
も
)” の例文
てんでんが
芋※
(
ずいき
)
の葉を
捩
(
も
)
ぎりまして、目の玉二つ、口一つ、穴を三つ開けたのを、ぬっぺりと、こう顔へ
被
(
かぶ
)
ったものでござります。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すぐ表の坂を
轟々
(
ごうごう
)
と戦車が通りすぎて行った。すると、かぼそい彼の声は騒音と生徒の
喚
(
わめ
)
きで、すっかり
捩
(
も
)
ぎとられてしまうのであった。
秋日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
今更、これを引離すことは、勢い立った若武者を戦場から引上げさすことであり、恋人との同棲から
捩
(
も
)
ぎ
外
(
はず
)
すことだった。
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「なかなか出て来る
隙
(
すき
)
がなかったもんで、八百屋へ買いものに行くふりして、途中で
捩
(
も
)
ぎ放して来たの。あの人は私が先生にお金もらうことを、大変いやがってるの。」
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
しぶきが
頬桁
(
ほおげた
)
を
撲
(
なぐ
)
り、水が手足を
捩
(
も
)
ぎとろうとする、刻々に苦しくなってゆく波に、ふと
仄明
(
ほのあか
)
りに
漾
(
ただよ
)
っているボートが映る。
火の唇
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
▼ もっと見る
そういって彼は私の下駄を
捩
(
も
)
ぎ取った。わたしは泣いて帰った。
橋
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
……隣人よ、隣人よ。そうだ、君もまた僕にとって数時間の隣人だった。片手片足を光線で
捩
(
も
)
がれ、もがきもがき土の上に
横
(
よこた
)
わっていた男よ。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
(青年、蓮月の手に持てるものに気付きて
捩
(
も
)
ぎ取る。)
ある日の蓮月尼
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
めらめらの火や、
噴
(
ふ
)
きあげる血や、
捩
(
も
)
がれた腕や、死狂う
唇
(
くちびる
)
や、
糜爛
(
びらん
)
の死体や、それらはあった、それらはあった、人々の眼のなかにまだ消え失せてはいなかった。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
最初顔に受けた光線を
遮
(
さえぎ
)
ろうとして
覆
(
おお
)
うた手が、その手が、今も
捩
(
も
)
ぎとられるほど痛いと訴えている。
夏の花
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
(
虚妄
(
きょもう
)
だ。妄想だ。僕はここにいる。僕はあちら側にいない。僕はここにいる。僕はあちら側にはいない)僕は苦しさにバタバタし、顔のマスクを
捩
(
も
)
ぎとろうとする。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
捩
漢検1級
部首:⼿
10画
“捩”を含む語句
捩上
逆捩
捩込
捩向
捩子
引捩
捩放
捩伏
捩取
捩斷
觀世捩
豆捩
観世捩
襞襀捩
紙捩
棒捩
一捩
関捩
捩螺
捩曲
...