もぎ)” の例文
「驚いた……烏が一斉いっときに飛びやあがった。何だい、今の、あの声は。……烏瓜をもぎっただけで下りりゃいのに、何だかこう、樹の枝に、きのこがあったもんだから。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其れから少し離れて、隣家となりもぎツて捨てたいわしの頭が六ツ七ツ、尚だ生々なま/\しくギラ/\光つてゐた。其にぎん蠅がたかツて、何うかするとフイと飛んでは、またたかツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
泥棒どろぼうなんぞするやざあ、わし大嫌だえきれえでがすから、わしはたけ茄子なすもぎつたんだつてちやんとつちやんでがすから、いやまつたくでがす、お内儀かみさんとこ甘藷さつまりあんしたとも
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
いつまでもぎつても挘りきれぬ蚕豆
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いつまで、そんなかもぎつてるだ。
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
おれちも豆でももぎるべえ。
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)