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持崩
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もちくず
ふりがな文庫
“
持崩
(
もちくず
)” の例文
ついこの間までは人のいやがる
遊人
(
あそびにん
)
とまで身を
持崩
(
もちくず
)
していなすったのが
暫
(
しばら
)
くの
中
(
うち
)
に
御本丸
(
ごほんまる
)
の
御勘定方
(
ごかんじょうがた
)
におなりなさるなんて
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
こいつはもと品川で勤めをしていた三十女で、以前は武家の出だというが、
自堕落
(
じだらく
)
の身を
持崩
(
もちくず
)
して、女の
操
(
みさお
)
なんてものを、しゃもじの
垢
(
あか
)
ほどにも思っちゃいない。
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
街
(
がい
)
の
剃頭店
(
ていとうてん
)
主人、
何小二
(
かしょうじ
)
なる者は、日清戦争に出征して、
屡々
(
しばしば
)
勲功を
顕
(
あらわ
)
したる勇士なれど、
凱旋
(
がいせん
)
後とかく素行
修
(
おさま
)
らず、酒と女とに身を
持崩
(
もちくず
)
していたが、去る——
日
(
にち
)
首が落ちた話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
蘿月は若い時分したい放題身を
持崩
(
もちくず
)
した道楽の
名残
(
なごり
)
とて時候の
変目
(
かわりめ
)
といえば今だに骨の
節々
(
ふしぶし
)
が痛むので、いつも人より先に秋の立つのを知るのである。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
方角も
始
(
はじめ
)
て判明致候間、急ぎ
芝山内
(
しばさんない
)
へ立戻り候へども、実は
今日
(
こんにち
)
まで、身は
持崩
(
もちくず
)
し候てもさすがに外泊致候事は一度も無之、いつも夜の明けぬ中立戻り、人知れず寝床にもぐりをり候事故
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
持
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
崩
常用漢字
中学
部首:⼭
11画
“持”で始まる語句
持
持出
持前
持余
持主
持上
持合
持来
持囃
持病