ぬぐひ)” の例文
こゝにぬぐひ扶桑ふさう第一の富士をいだせり、そのさま雪の一握ひとにぎりをおくが如し。人々手をうち、奇なりとび妙なりと称讃しようさんす。千しようけい応接おうせふするにいとまあらず。
然學問は獄中之御蔭にて上り申候、御一笑可成下候。手ぬぐひ年頭之祝儀に段々もらひ申候間、御祖母樣え進上仕候間、御笑納可成下候、此旨荒々御祝儀迄如此御座候。恐惶謹言。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
御刀のぬぐひ御手水おんてうづ一人にて相勤、さて申上けるは、私共愚眛ぐまい、かゝる奸惡之者共不存かんあくのものともぞんぜず入魂じゆつこんに立入仕候段只今に相成重々奉恐入候おそれいりたてまつりそろ思召次第如何樣共御咎仰付可被下置段申上おぼしめししだいいかやうともおんとがめおほせつけくだしおかるべきだんまうしあげける時、公笑はせ玉ひ
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
こゝにぬぐひ扶桑ふさう第一の富士をいだせり、そのさま雪の一握ひとにぎりをおくが如し。人々手をうち、奇なりとび妙なりと称讃しようさんす。千しようけい応接おうせふするにいとまあらず。