トップ
>
拗
>
すね
ふりがな文庫
“
拗
(
すね
)” の例文
すると、私は退屈するから、
平地
(
へいち
)
に波瀾を起して、
拗
(
すね
)
て、じぶくッて、大泣に泣いて、
而
(
そう
)
してお
祖母
(
ばあ
)
さんに御機嫌を取って貰う。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「
拗
(
すね
)
るもんじゃあありません、あの方が来ていらっしゃるのに、何が気に入らないで、じれてるんですよ、
母様
(
おっかあ
)
は知らないよ。」
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼がこんなふうに云ってもらいたい、と期待するときに、彼女はしばしば彼の意志にさからったり、子供のように
拗
(
すね
)
たりすることさえあった。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
(馬をひかんとすれど動かず。)えゝ、なにが氣に入らいで
拗
(
すね
)
るのぢや。さあ、行け。ゆけ。
叱
(
し
)
つ、叱つ。
佐々木高綱
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
正直な汝を
対手
(
あひて
)
に、この上
拗
(
すね
)
るも罪であろ。乃公から折れて頼むとしやう。さあさあ頼んだ、どこでもよい。そこが否なら、この隅へ、ころりと丸寝をするとしやう。
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
錦子はそれをきくと、
拗
(
すね
)
てなんぞいられなくなって、すぐその話の筋へ引きこまれていった。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それを、旅から旅へ、
垢
(
あか
)
の落ちねえ浪人ごろ、好きな笛を
糧
(
かて
)
にして、きょうは
秩父
(
ちちぶ
)
、あすは
御嶽
(
おんたけ
)
と、宮祭の笛吹きにまで身を落してこう妙に
拗
(
すね
)
てしまったのも、持って生れた根性ばかりではない。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼がこんなふうに云ってもらいたい、と期待するときに、彼女はしばしば彼の意志にさからったり、子供のように
拗
(
すね
)
たりすることさえあった。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
……いいえもう、心のうちでは、お声を聞いて、わくわくなンでございましょうが、わざと
拗
(
すね
)
ているんでございますよ。ほんに、待ち
焦
(
こが
)
れ過ぎた女心ッてものは、ツンとしたり、泣いてみせたり……。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
拗
漢検1級
部首:⼿
8画
“拗”を含む語句
執拗
拗切
拗者
拗曲
悪執拗
蝋質撓拗性
拗音
拗身
拗捩
蝋質撓拗症
爪拗音
拗過
拗言
一拗
拗折
引拗
執拗無殘
執拗度
固拗