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手箪笥
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てだんす
ふりがな文庫
“
手箪笥
(
てだんす
)” の例文
そして、
象牙彫
(
ぞうげぼ
)
りの仕事場の隅におかれた、
手箪笥
(
てだんす
)
をゴトゴトやっていたが、やがて、小さな象牙彫りの
印籠
(
いんろう
)
を持って来た。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
少しも騒がず
手箪笥
(
てだんす
)
の中から一
包
(
つつみ
)
の金(百円包のよし)を取出し与えますと、泥坊はこれほどまでとは思いもよらず
肝
(
きも
)
をつぶした様子なりしが
蓮月焼
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
手附けの金を
懐
(
ふところ
)
にし(この金は封を切ったまま
手箪笥
(
てだんす
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
に入れて手を附けずに置きました。万一間に合い兼ねた時、これがなくなっていては申し訳が立たないから)
幕末維新懐古談:58 矮鶏の製作に取り掛かったこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
である日、
手箪笥
(
てだんす
)
の底から彼が結婚前に書きかけてゐた自叙伝的な創作の原稿をとり出した。
静物
(新字旧仮名)
/
十一谷義三郎
(著)
「そのお金が五百円、その晩お
手箪笥
(
てだんす
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
から出してお使いなさろうとするとすっかり紛失をしていたのでございます、」と句切って、判事の顔を見て婆さんは
溜息
(
ためいき
)
を
吐
(
つ
)
いたが
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
叔母は
手箪笥
(
てだんす
)
や手文庫の底から見つけた古い証文や新しい書附けのようなものを父親の前に並べて、「何だか、これもちょっと見て下さいな。」と、むっちり肉づいた手に
皺
(
しわ
)
を
熨
(
の
)
した。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
手箪笥
(
てだんす
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
深く、時々
思出
(
おもいだ
)
して手に
据
(
す
)
えると、
殻
(
から
)
の
裡
(
なか
)
で、
優
(
やさ
)
しい
音
(
ね
)
がする。
栃の実
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
箪
漢検準1級
部首:⽵
15画
笥
漢検準1級
部首:⽵
11画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭