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愚蒙
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ぐもう
ふりがな文庫
“
愚蒙
(
ぐもう
)” の例文
そしてかかるどん底への
沈淪
(
ちんりん
)
において、最後の深みに陥ってる彼らは最後の変容を受けていた。
愚蒙
(
ぐもう
)
に変じた無知は絶望に変じた知力と同等だった。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
世人の長い不理解と彼らの
癒
(
いや
)
すべからざる
愚蒙
(
ぐもう
)
さとを経験することによって、心の晴穏を真の芸術家は得るものであるが、クリストフにはそれが欠けていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
今に
至
(
いたつ
)
て考へて見れば、我ながら余りの
愚蒙
(
ぐもう
)
と
軽忽
(
けいこつ
)
とに
呆
(
あき
)
れるばかりです、私は初め山木君——
貴嬢
(
あなた
)
の父上の御承諾を得ました時、既に貴嬢の御承諾を得たるが如く心得、歓喜の余り
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
同じく年老いた童貞の女で、名前をヴォーボアと言い、全然
愚蒙
(
ぐもう
)
な婆さんであって、ジルノルマン嬢はそのそばで一つの
俊敏
(
しゅんびん
)
な
鷲
(
わし
)
たるの愉快を感じていた。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
当時の彼の作品はことごとく、真実と誇張との、明敏な活力とのぼせ上がった
愚蒙
(
ぐもう
)
との、混合であった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
ぼくの
愚蒙
(
ぐもう
)
を忘れてくれ。君は最もりっぱな人だ。君の小指一本だけでも、この馬鹿なクリストフ全体より
優
(
まさ
)
っている。君は賢いやさしい愛情の宝をもっている。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
愚蒙
(
ぐもう
)
や
欺瞞
(
ぎまん
)
や
憎悪
(
ぞうお
)
や虚栄や悲惨、などの上にはるかにそびえ、
蒼空
(
そうくう
)
のうちに住み、あたかも高山の頂が地震を感ずるのみであるがように、ただ宿命の深い地下の震動を感ずるのみである。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
一般の
愚蒙
(
ぐもう
)
と戦い、現時の勝利者らの
凡庸
(
ぼんよう
)
さを
暴露
(
ばくろ
)
し、馬鹿者どもの手中に渡されてる無名孤独な芸術家を擁護し、服従をのみ知ってる人々の精神に帝王の精神を課し得る者が
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
世は大なる
愚蒙
(
ぐもう
)
にすぎず、夏の盛り、緑の月に、刈られた
秣
(
まぐさ
)
の大なる一皿の茶をかぎに腕に女を擁して野へ行き得る時に、あのばか者らは、互いに争いなぐり合い殺し合おうとしている。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ごくパリー式な
婢僕
(
ひぼく
)
の軽薄さと、自分にわからないものしか賞賛しないごく
田舎
(
いなか
)
式な婢僕の深い
愚蒙
(
ぐもう
)
さとから、離れていたので、その明識でもって彼女は、遊戯的な音楽やつまらぬ
饒舌
(
じょうぜつ
)
など
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
睫毛
(
まつげ
)
もりっぱだ。いいかね、お前たちは本当の道を踏んでるということをよく頭に入れとかなくてはいかん。互いに愛し合うんだ。愛してばかになるんだ。愛というものは、人間の
愚蒙
(
ぐもう
)
で神の知恵だ。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
彼は
愚蒙
(
ぐもう
)
な追従者らにとりまかれ、また、同じく愚蒙な
誹謗
(
ひぼう
)
者らにとりまかれていた。彼は強い性格でなかったから、誹謗者らのためにいらだちやすくなされ、味方のために柔惰になされていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
愚
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
蒙
漢検準1級
部首:⾋
13画
“愚”で始まる語句
愚
愚痴
愚弄
愚昧
愚鈍
愚図愚図
愚図
愚物
愚図々々
愚者