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悶
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じ
ふりがな文庫
“
悶
(
じ
)” の例文
市郎は
急
(
せ
)
いて又燐寸を擦ったが、胸の動悸に手は
顫
(
ふる
)
えて、幾たびか
擦損
(
すりそん
)
じた。彼は
愈
(
いよい
)
よ
悶
(
じ
)
れて、一度に五六本の燐寸を掴んで力任せに
引擦
(
ひっこす
)
ると、火は
漸
(
ようや
)
く点いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
オイオイお前は
何処
(
どこ
)
へ行くと
脊後
(
うしろ
)
から声をかけたが、小僧は見向きもせず返事もせず、矢はり俯向きしまま
湿
(
ぬ
)
れて行く、
此方
(
こなた
)
は
悶
(
じ
)
れて、オイオイ小僧、何処へ往くのか知らぬが
河童小僧
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
(お菊は少しく
悶
(
じ
)
れたる気味にて皿を片づけてゐたりしが、また手をやすめて考へる。)
番町皿屋敷
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
巡査はいよいよ
悶
(
じ
)
れて、力一ぱいに強く
曳
(
ひ
)
くと、
彼女
(
かれ
)
も
流石
(
さすが
)
に
二足
(
ふたあし
)
ばかり
踉蹌
(
よろめ
)
いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
もう一日もあの屋敷にはゐられないから暇を貰つてくれと、今年二十一になる武家の女房がまるで駄々つ子のやうに、たゞ同じことばかり繰返してゐるので、堪忍強い兄もしまひには
悶
(
じ
)
れ出した。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
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対手
(
あいて
)
は相変らず平気で笑っているので、巡査も少し
悶
(
じ
)
れ出した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
悶
漢検準1級
部首:⼼
12画
“悶”を含む語句
煩悶
苦悶
悶々
憂悶
身悶
悶着
悶掻
悶死
悶躁
悶著
悶絶
鬱悶
一悶着
欝悶
憤悶
困悶
悶乱
悶転
悶踠
足悶
...