“一悶着”の読み方と例文
読み方割合
ひともんちゃく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで、お前さんのにいさんには半月近くも、顔は合わせないようにしているとね、太郎さんがこんな事を知ってごらん。また、お前さん、一悶着ひともんちゃくだろう。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
もし、船頭が眼でも醒まそうものなら、一悶着ひともんちゃくを免れないが、幸いにその事もなく舟は向うの岸に着く。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おそらく父自身にしても、今ではもう別荘べっそうに残っていたくはなかったろう。ただし、父は、この際になってまた一悶着ひともんちゃくもちあげないように、首尾しゅびよく母を説きつけたらしかった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)