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悠々閑々
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ゆうゆうかんかん
ふりがな文庫
“
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)” の例文
すぐあとから泰軒先生が、一升徳利を片手にぶらさげ、
鬚
(
ひげ
)
の中から生えたような顔に微笑を浮かべて
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
とついて来るのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そこで兵馬は、先に立って歩き出したが、以前のように、両腕を胸に組み上げながら、
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
と歩いていても、それでも女は歩み遅れる。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
おりた瞬間からこの男、どこぞ遊び場のかえりでもあるような、
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
たる歩きぶりだ。
素袷
(
すあわせ
)
にやぞうをこしらえて、すたすたと表門の方へと廻っていった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
まくらもとへあの地図をひろげてしきりに催促いたしましたが、名人の胸中にはなんの成算あってか、すでに
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
と夢の国にはいっているらしい様子でありました。
右門捕物帖:13 足のある幽霊
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
猪の
脂
(
あぶら
)
と
松脂
(
まつやに
)
とを煮溜めた
薬煉
(
くすね
)
は
弓弦
(
ゆづる
)
を強めるために新らしく
武器庫
(
ぶきぐら
)
の前で製せられた。
兵士
(
つわもの
)
たちは、この常とは変って
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
とした戦いの準備を
心竊
(
こころひそか
)
に
嗤
(
わら
)
っていた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
各方面からの命
乞
(
ご
)
いは猛烈をきわめたもので、本人はすっかりその効果を信じているから、
聖
(
サン
)
ラザアルの刑務所で
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
、あの嘘八百の告白体自伝はここで書いたのだ。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
しかも彼等はすこぶる
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
たる物で、
先刻
(
さっき
)
から這入るものはあるが出る物は一人もない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と、思わず左膳は、一眼をきらめかして、驚異七分に懐しさ三分の叫びをあげたが、橋の上の泰軒居士は、
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
たるもので
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
四方の峰から、雪が一日一日に、谷に向って強い力で
圧
(
お
)
してくる中を、毎日、
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
として散歩にであるく、わたしをのんきだとは思わない……?
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そうしているところへ、松本の町の方から、
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
として、白木の長持をかついだ二人の
仕丁
(
しちょう
)
がやって来ました。
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
徳川の世を
万代不易
(
ばんだいふえき
)
と信じていたように、まことに
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
たる時代だったもので——。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
かくて、この三位一体は、山科から
醍醐
(
だいご
)
への道を、小春日をいっぱいに浴びて、
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
と下るのであります。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
兵馬は、子供に
若干
(
いくらか
)
の手間賃を与えて、またも
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
として、松本平へ下りました。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
と大八車が進んで行くものですから、あっといって、やや心を強くしました。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この下を二人が
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
とそぞろ歩きながら、前なるは弁信法師、後ろなるはお銀様が、「易」というものを話題として、説き去り説き来ろうとする形勢を感得したものですから、せっかく
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
として、六千尺の高原の
萱戸
(
かやと
)
の中を、女が一人歩きして来るのですから、これは、山賊、猛獣、毒蛇の出現よりは、武者修行にとっては、意表外だったというのも聞えないではありません。
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
たる月の夜道で、二人は行手の山の品さだめをしました。
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それと知るや知らずや、お絹は
悠々閑々
(
ゆうゆうかんかん
)
とお化粧をこらしながら
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
悠
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
々
3画
閑
常用漢字
中学
部首:⾨
12画
々
3画
“悠々”で始まる語句
悠々
悠々自適
悠々寛々
悠々乎
悠々然
悠々荘