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悚然
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ぞっと
ふりがな文庫
“
悚然
(
ぞっと
)” の例文
「何より不気味だね、
衣類
(
きもの
)
の濡れるのは。……私、聞いても
悚然
(
ぞっと
)
する。……済まなかった。お染さん。」
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
重太郎も
足下
(
あしもと
)
を覗いて
流石
(
さすが
)
に
悚然
(
ぞっと
)
した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「でも、私はもう、僂麻質と聞いても
悚然
(
ぞっと
)
するよ。何より
恐
(
こわ
)
いんだ。なぜッてまた小六さんのように。」
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
第一、
乳母
(
ばあや
)
にだって
面
(
おもて
)
を見られるようよ。それにね、なぜか、誰よりも目の見えない娘が一番恐いわ。母さん、と云って、あの、見えない目で見られると、
悚然
(
ぞっと
)
してよ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
美女 潮風、
磯
(
いそ
)
の香、
海松
(
みる
)
、
海藻
(
かじめ
)
の、
咽喉
(
のど
)
を刺す
硫黄
(
いおう
)
の
臭気
(
におい
)
と思いのほか、ほんに、
清
(
すず
)
しい、
佳
(
い
)
い
薫
(
かおり
)
、(
柔
(
やわらか
)
に袖を動かす)……ですが、時々、
悚然
(
ぞっと
)
する、
腥
(
なまぐさ
)
い香のしますのは?……
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
と
判然
(
きっぱり
)
言う。その威儀が正しくって、月に背けた顔が
蒼
(
あお
)
く、なぜか目の色が光るようで、
羅
(
うすもの
)
の
縞
(
しま
)
もきりりと堅く
引緊
(
ひきしま
)
って、くっきり黒くなったのに、
悚然
(
ぞっと
)
すると、
身震
(
みぶるい
)
がして酔が
醒
(
さ
)
めた。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
思わずも
悚然
(
ぞっと
)
せしが、これ、しかしながら、この頃のにはあらじかし。
一景話題
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふらふらと並んで見えるように聞き取られて、何となく
悚然
(
ぞっと
)
した。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「だって、今でさえ、
悚然
(
ぞっと
)
なすったじゃありませんかね。」
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
怯
(
おび
)
えて立ったね、
悚然
(
ぞっと
)
した。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“悚然”の意味
《名詞》
恐れて震えるさま。
(出典:Wiktionary)
悚
漢検1級
部首:⼼
10画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“悚”で始まる語句
悚
悚立
悚気
悚毛
悚撃