いから)” の例文
汝等が執持とりもち致せしも同前なりしかるに九助は其等の儀をいからずして速かに離別に及び父が遺言ゆゐごんおもんじ不埓ふらちの伯父女房等に大切たいせつの金子を配分はいぶんいたし遣たるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
けれど其古風な門は依然たる昔のまゝで、自分は小倉こくら古袴ふるばかまの短いのを着、肩をいからして、得々とく/\として其門に入つて行つたと思ふと、言ふに言はれぬなつかしい心地がして
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
以て江戸表へ注進ちうしんなしなほまた其身も立歸りてくはしく申立てければ大守たいしゆよりは公儀へ御屆けの上死骸は引取られしが大守は大いにいかられ武士たる者一太刀もあはせず殺されて用金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)