御連おつれ)” の例文
それでは御連おつれに婦人が多いから、女子の学校がかろう。ちょうど女子大学の卒業式があるから、明日の午後他に約束が無ければ女子大学を見たらどうか。
女子教育の目的 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
御連おつれ申ただけもつけの幸ひあんじるよりうむが安いとは此事なるべしと道々みち/\はなながら馬喰町ばくろちやうへぞかへりける是より長兵衞長八は相談さうだんして大橋文右衞門の一件を證人しようにんになりて訴へ出んと願書を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「あら御連おつれがあるのね」と糸子はくびをもとへ返す。返すとき前に坐っている甲野さんと眼を見合せた。甲野さんは何にも云わない。灰皿の上にたてに挟んだ燐寸箱マッチばこの横側をしゅっとった。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
休めて扨老女に打對ひ率爾そつじながら此處は何といふ所にて東海道の宿迄は道法みちのり何程是有やと尋ぬるに老女は答へて此處は大野の在にて街道かいだう迄は二里餘りも有ぬべし只今承まはれば御連おつれを見失ひ此所迄後を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
取揃とりそろ自身じしんに持來たれば清兵衞は長兵衞に向ひ嘸々さぞ/\草臥くたひれしならん然樣さう何時までもかしこまり居ては究屈きうくつなりモシ/\御連おつれしゆ御遠慮ごゑんりよなさるなコレサたひらに/\と是より皆々くつろぎ兄弟久しぶりにての酒宴しゆえんとなり女房もそばにてしやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)