御短刀おたんたう)” の例文
宿し奉りし處御部屋住おんへやずみなれば後々召出さるべしとの御約束にて夫迄それまでは何れへ成とも身をよせ時節じせつを待べしとの上意にて御墨附おんすみつき御短刀おたんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
宿やどし奉りし上は何卒なにとぞ御出生の御子おんこを世に立度たてたく存じ奉れば後來迄のちのちまでも御見捨なき爲に御證據おんしようこの品をくだし置れ度と願ければ徳太郎君も道理におぼし召て御墨付おすみつき御短刀おたんたうそへて下されけり澤の井は押戴おしいたゞ御短刀おんたんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
出るや否や下に/\の制止せいし聲々こゑ/″\とゞこほりなく渡邊橋の旅館りよくわんにこそ歸りける今はたれはゞかる者はなく幕は玄關げんくわんひらめき表札は雲にもとゞくべく恰もあさひのぼるが如きいきほひなれば町役人まちやくにんどもは晝夜相詰あひつめいと嚴重げんぢう欵待あしらひなりさて御城代には御墨附おすみつきうつし并びに御短刀おたんたう寸法すんぱふこしらへ迄委敷くはしくしたゝ委細ゐさい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)