御目おんまな)” の例文
蜀紅しょくこうにしきと言う、天蓋てんがいも広くかかって、真黒まくろ御髪みぐし宝釵ほうさいの玉一つをもさえぎらない、御面影おんおもかげたえなること、御目おんまなざしの美しさ、……申さんは恐多おそれおおい。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほんのりとして、ゆかしくうすいが、よるなどはともしび御目おんまなざしもくろすゞしく、法衣ほふえいろがさま/″\といますがごとかすかい。立袈裟たてげさくろに、よりもほそなゝめいた、切込きりこみの黄金きん晃々きら/\かゞやく。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)