御母おかあ)” の例文
「えゝ、今日けふ西洋せいやう叔母をばさんごつこよ。東作とうさくさんは御父おとうさまだからパパで、雪子ゆきこさんは御母おかあさまだからママつてふのよ。くつて」と説明せつめいした。其時そのときまたべつこゑ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それで芳ちゃんが落籍ひかされる時なんか、御母おかあさんはああいう人ですから、いくらも貰わなかったんですよ。いいわいねといったいつもの調子で、だけれど、いい人なの。なかなか解っているんです
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
御母おかあさんはふとつてるから劍呑けんのんだ、けないと卒中そつちゆうられるかもれないと、安之助やすのすけ始終しじゆう心配しんぱいするさうだけれども、御米およねからはせると、心配しんぱいする安之助やすのすけも、心配しんぱいされる叔母をば
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「来た時に嵐山あらしやまへ連れていっていただいたでしょう。御母おかあさんといっしょに」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あら多々良さんの頭は御母おかあさまのようにかってよ」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御母おかあさん」とうしろかえりみながら
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)