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御座頭
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おざとう
見て非人共は
耳語合何と彼の
座頭は幸手の富右衞門とやらの
由縁の人と見えるが
何だ少しでも
酒代を
貰つて
首を
遣うではないかと相談なしモシ/\
御座頭さん高くは云れねへが首を
「さて/\
御座頭は
大力かな、
我も
少し
力あり、
何と
慰みながら
力競せまじきか。」
感じ悦び夜と共に物語りして
休みける城富も
晝の
勞れによく
寢入し夢の中に身の
丈六尺ばかりの大の
男兩眼大きく
髮髭蓬々と亂れ
最怪し氣なる有樣にて
悠々と
枕邊へ來る故夢心に城富は
吃驚しける處に彼の男城富に向ひて若し/\
御座頭樣何の
由縁もない私しを