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御使者
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おししや
主從六人にて表門へ出來り小石川御屋形の
御使者只今歸申す開門ありたしと申ければ番人また人數を
然かはあれども
御使者歸路につき
給ひし
後、
身を
投げ
出しての
詞今も
忘れ
難し、
御身は
竹村を
床しと
覺すか、
緑どのとやら
慕はしく
思ひ
給ふか、さらばいか
斗り
雪三憎しと
覺すなるべし
斯く
思ふは
我れに
定操の
無ければにや、
脆ろき
情のやる
方もなし、
扨も
松野が
今日の
詞、おどろきしは
我のみならず
竹村の
御使者もいかばかりなりけん、
立歸りて
斯く
斯くなりしとも申さんに