引替ひきか)” の例文
殘念ざんねんでならぬので、自分じぶん持場もちばを一生懸命しやうけんめいつたけれど、なにない。幻子げんし大成功だいせいかう引替ひきかへて大失敗だいしつぱいくわつぼう茫然ばうぜんとしてしまつた。
と当って見ると、いやつまんだつめの方が黄色いくらいでござったに、しょうのものとて争われぬ、七りょうならば引替ひきかえにと言うのを、もッと気張きばってくれさっせえで
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お杉は昨日に引替ひきかえて、極めて叮嚀ていねい口吻くちぶりであった。が、市郎は中々油断しなかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)