“差渡”の読み方と例文
読み方割合
さしわた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やっと腰を起した主人は保吉と云うよりもむしろ父へ向うの白壁しらかべを指し示した。幻燈はその白壁の上へちょうど差渡さしわたし三尺ばかりの光りの円をえがいている。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
差渡さしわたし、いけもつとひろい、むかうのみぎはに、こんもりと一ぽんやなぎしげつて、みどりいろ際立きはだてて、背後うしろ一叢ひとむらもりがある、なか横雲よこぐもしろくたなびかせて、もう一叢ひとむら一段いちだんたかもりえる。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)