“山嶺”の読み方と例文
読み方割合
さんれい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山嶺さんれいゆきなほふかけれども、白妙しろたへくれなゐや、うつくしきかなたまはる松籟しようらいときとしてなみぎんずるのみ、いておどろかすかねもなし。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
前には脈々たる頸城くびき山嶺さんれいが迫って、その高い山を越えれば他国である。何の山にも雪が来て頭が真白になっていた。雲が降りて山々の腰から上は墨を塗ったようだ。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
馬蹄ばてい倒され踏みにじられながらも、雲霧の中に浄化の荒い火が燃えている山嶺さんれいまで、血まみれになってたどりゆく。神と相面して立つ。ヤコブが天使と戦うように、神と戦う。