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小戻
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こもどり
(はい、)といって、
小戻をして、黒塀の板戸の角、鴨川勝手口とある処へ
引返したが、何となくその
首を垂れた。
これは、怪しからん。ふとすると
先刻遁失せた
悪漢が
小戻して、奪い取ったかも知れぬ、猶予する処でない。
お
孝が
買物に
出掛ける
道だ。
中里町から
寺町へ
行かうとする
突當の
交番に
人だかりがして
居るので
通過ぎてから
小戻をして、
立停つて、
少し
離れた
處で
振返つて
見た。
と
小戻をしようとして、幹がくれに
密と覗いて、
此方をば
熟と
視る時、
俯目になった。