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寅刻
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なゝつ
ふりがな文庫
“
寅刻
(
なゝつ
)” の例文
寅刻
(
なゝつ
)
(四時)の鐘を
卯刻
(
むつ
)
(六時)と間違へましたよ、——利八の野郎はすつからかんになつて戸が開くとすぐ飛び出しましたよ
銭形平次捕物控:102 金蔵の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
堪
(
こらへ
)
て居る中
既
(
すで
)
に
寅刻
(
なゝつ
)
の
鐘
(
かね
)
も聞え月は
梢
(
こずゑ
)
の間に
顯
(
あらは
)
れ木の間/\も
現々
(
あり/\
)
と
茶店
(
さてん
)
の中まで見え
透
(
すく
)
ゆゑ安五郎は
不※
(
ふと
)
此方
(
こなた
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
平次は笹野新三郎と打合せて、八丁堀を繰出したのは
曉
(
あけ
)
の
寅刻
(
なゝつ
)
。霜を踏んで倉賀屋から、『さざなみ』の前後を、すつかり
取圍
(
とりかこ
)
ませました。
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
學び得て覺えある
惡漢
(
しれもの
)
なれ共
不意
(
ふい
)
と云
多勢
(
たぜい
)
にて
押伏
(
おしふせ
)
られし事故
汚面々々
(
をめ/\
)
と
召捕
(
めしとら
)
れけり斯て又友次郎は其朝馬喰町の旅宿を
曉
(
あけ
)
寅刻
(
なゝつ
)
に立出て板橋の方へ
到
(
いた
)
り吾助を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
夜の短かい時分で、
寅刻
(
なゝつ
)
過ぎといふと、すつかり明るくなつて居る筈、根岸から
子刻
(
こゝのつ
)
過ぎに出ると五里近い道を
辿
(
だど
)
り着くのが精一杯でせう。
銭形平次捕物控:121 土への愛著
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
搖起
(
ゆりおこ
)
し是十兵衞
最早
(
もはや
)
今のは
寅刻
(
なゝつ
)
の
鐘
(
かね
)
殊
(
こと
)
に此鐘は何時も少し
遲
(
おそ
)
き故夜の明るに間も有まい眼を
覺
(
さま
)
して支度せよ
鐵瓶
(
てつびん
)
の湯も
温
(
ぬる
)
んで有と聞て十兵衞は起上り
顏
(
かほ
)
を
洗
(
あら
)
はず支度を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
氣の付いたのは
寅刻
(
なゝつ
)
(午前四時)少し前、それから大騷動になつたが、庫裡の
潜戸
(
くゞり
)
を外からコジ開けてあつたから、泥坊は外から入つたに違げえねえ
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「すると、下手人は
寅刻
(
なゝつ
)
(四時)近くに出て行つたわけだな、——その足跡には雪が降つてゐなかつたのか」
銭形平次捕物控:117 雪の夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大降りだつた割りに早く
霽
(
は
)
れたやうですね。
牡丹雪
(
ぼたんゆき
)
で二た刻ばかりの間にうんと積つたんでせう、
寅刻
(
なゝつ
)
(四時)前に小用に起きた時は、小降りになつてましたよ」
銭形平次捕物控:117 雪の夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「へエ——かれこれ、
寅刻
(
なゝつ
)
(四時)過ぎで御座いましたか、旦那樣の聲に驚いて、驅け付けた時は、雨戸は一枚開けつ放しになつて、薄明りが外から射して居りました」
銭形平次捕物控:014 たぬき囃子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「私にはどうしても人は殺せません。——
寅刻
(
なゝつ
)
(四時)少し前私は諦めて歸つてしまひました」
銭形平次捕物控:102 金蔵の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「松太郎は
寅刻
(
なゝつ
)
(四時)過ぎには品川で土藏相模の仲間と一緒になつて居ますよ」
銭形平次捕物控:121 土への愛著
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
寅
漢検準1級
部首:⼧
11画
刻
常用漢字
小6
部首:⼑
8画
“寅刻”で始まる語句
寅刻頃
寅刻半
寅刻比
寅刻過