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容斎
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ようさい
ふりがな文庫
“
容斎
(
ようさい
)” の例文
小野さんは
覗
(
のぞ
)
き込んだ眼を急に
外
(
そ
)
らして、素知らぬ顔で、
容斎
(
ようさい
)
の
軸
(
じく
)
を真正面に眺めていると、二人の影が敷居口にあらわれた。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
容斎
(
ようさい
)
、
嵩谷
(
すうこく
)
、
雪旦
(
せったん
)
、
文晁
(
ぶんちょう
)
、
国芳
(
くによし
)
あたりまでが
轡
(
くつわ
)
を並べているというわけだから、その間に挟まって、
勝
(
まさ
)
るとも劣るところなき名乗りを揚げようというのは骨だ
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
容斎
(
ようさい
)
の芳野、
暁斎
(
ぎょうさい
)
の
鴉
(
からす
)
、その外いろいろな絵を見せられた。それについて絵の論が始まった。
車上の春光
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
雪舟
(
せっしゅう
)
とか
光琳
(
こうりん
)
とか
文晁
(
ぶんちょう
)
とか
容斎
(
ようさい
)
とかいう昔しの巨匠の作に
泥
(
なず
)
んだ眼で杓子定規に鑑賞するから、
偶々
(
たまたま
)
芸術上のハイブリッドを発見しても容易に芸術的価値を与えようとしない。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
女はまだ
何
(
なん
)
にも言わぬ。
床
(
とこ
)
に
懸
(
か
)
けた
容斎
(
ようさい
)
の、小松に
交
(
まじ
)
る
稚子髷
(
ちごまげ
)
の、
太刀持
(
たちもち
)
こそ、
昔
(
むか
)
しから
長閑
(
のどか
)
である。
狩衣
(
かりぎぬ
)
に、
鹿毛
(
かげ
)
なる
駒
(
こま
)
の
主人
(
あるじ
)
は、事なきに
慣
(
な
)
れし
殿上人
(
てんじょうびと
)
の常か、動く
景色
(
けしき
)
も見えぬ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
(この画は先年淡島家の売立てに出たので今は誰の所有に帰しているか解らぬ。)椿年歿して後は
高久隆古
(
たかくりゅうこ
)
に就き、隆古が死んでからは専ら
倭絵
(
やまとえ
)
の
粉本
(
ふんぽん
)
について自得し、
旁
(
かたわ
)
ら
容斎
(
ようさい
)
の
教
(
おしえ
)
を受けた。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
容
常用漢字
小5
部首:⼧
10画
斎
常用漢字
中学
部首:⽂
11画
“容斎”で始まる語句
容斎風