“ようさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
要塞73.2%
容斎9.8%
庸才4.9%
慵斎4.9%
要砦2.4%
洋裁2.4%
要寨2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから間もなく僕たちは家へ帰りかけたが、その途中でG——中尉ちゅういに会った。虫を見せたところ、要塞ようさいへ借りて行きたいと頼むのだ。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
容斎ようさい嵩谷すうこく雪旦せったん文晁ぶんちょう国芳くによしあたりまでがくつわを並べているというわけだから、その間に挟まって、まさるとも劣るところなき名乗りを揚げようというのは骨だ
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
庸才ようさいの作品は大作にもせよ、必ず窓のない部屋に似ている。人生の展望は少しも利かない。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ほのかにもあわれなる真実の蛍光を発するを喜びます。恐らく真実というものは、こういう風にしか語れないものでしょうからね。病床の作者の自愛を祈るあまり慵斎ようさい主人、特に一書を呈す。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
沓掛くつかけ、丸根といえば、もう織田家の領土だった。その一線に散在している数ヵ所の要砦ようさいが突破されたら、尾州平野は一瀉千里いっしゃせんりに清洲の城下まで、ほとんど何の支えもないといっていい。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえ忠烈な二千の三河武士を血草のなかに捨てる気でも、敵の鷲津と丸根の要砦ようさいが、大高への道を抑えている以上、脚の重い輜重馬しちょうばを千余駄も曳いて通ることは、絶対にできないわざであった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それで、わたし東京とうきょうへいったら、夜学やがくにでもかよって、洋裁ようさいならおうかとおもうのです。」
汽車は走る (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼らは水滸すいこ要寨ようさいって、野性放縦ほうじゅう、とても手におえないことは、これまでもしばしば差向けられた討伐軍が、いたずらに損害また損害のみうけて
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)