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奈何云
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どうい
いや、
極く
非文明的な、
奈何云ふものか
此の
町に
來る
所の
者は、
皆、
見るのも
胸の
惡いやうな
人間計り、
不幸な
町です。
『
左樣さ、
不幸な
町です。』と、イワン、デミトリチは
溜息して
笑ふ。『
然し一
般には
奈何です、
新聞や、
雜誌は
奈何云ふ
事が
書いてありますか?』
エヒミチは
今も
猶此の六
號室と、ベローワの
家と
何の
異りも
無いと
思ふてゐたが、
奈何云ふものか、
手足は
冷えて、
顫へてイワン、デミトリチが
今にも
起きて
自分の
此の
姿を
見て