“奇(めづら)” の例文
未だ新しき物を見しことなきもの、この見るをうべき詞を造りたまへるなり、こは世にあらざるがゆゑに我等に奇(めづら)し 九四—九六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
すなはちその若日下部の王の御許(みもと)にいでまして、その犬を賜ひ入れて、詔らしめたまはく、「この物は、今日道に得つる奇(めづら)しき物なり。かれ妻問(つまどひ)の物五」
此石山の川岸に臨(さしかゝ)れる所に奇(めづら)しき石あり、其形(かた)ち磨磐(ひきうす)の如く、上下平(たひらか)にして周(めぐり)は三角四角五角八角等にして、石工(いしや)の切立し如く、色は青黒し。是を掘出したる跡(あと)もありて洞(ほら)のごとし。
されば一日そが果樹園に杖ひくうち、葉柊(ひいらぎ)に似て異国めき、名はわからねど植木屋もたゞ「西洋の、おめでたき草……」とのみよべる珍草あり、さして風情はあらざりしが、奇(めづら)しきまゝ求め来(きた)り
滝野川貧寒 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
眺(なが)むることにのみ凝(こ)れるわが目も、その好む習ひなる奇(めづら)しき物をみんとて、たゞちに彼の方(かた)にむかへり 一〇三—一〇五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
此石山の川岸に臨(さしかゝ)れる所に奇(めづら)しき石あり、其形(かた)ち磨磐(ひきうす)の如く、上下平(たひらか)にして周(めぐり)は三角四角五角八角等にして、石工(いしや)の切立し如く、色は青黒し。是を掘出したる跡(あと)もありて洞(ほら)のごとし。
或ひは「その好む習なる奇(めづら)しき物をみんとて眺むることにのみ凝れるわが目も、たゞちに彼の方にむかへり」
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)