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失墜
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しっつい
ふりがな文庫
“
失墜
(
しっつい
)” の例文
しかし、笠置、赤坂の
失墜
(
しっつい
)
がひびいて、熊野ノ別当以下三
山
(
ざん
)
の勢力も、宮方には冷たく、宮はやがて吉野から
十津川
(
とつがわ
)
の深くに一時身をかくした。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その彼の
失墜
(
しっつい
)
の瞬間こそ、私が彼の中に、彼流にいう私の「場所」を発見できる唯一の瞬間になるのだ。……
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
隅田、高橋の両武将が、もろくも
正成
(
まさしげ
)
のために渡辺の橋で破られ、関東の
武威
(
ぶい
)
を
失墜
(
しっつい
)
するや
赤坂城の謀略
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そうして、いつの日にか二人がまたこの地で相まみえる時があるとすれば、その時こそ、大伴ノ御行は必ずや
地下人
(
じげびと
)
かさもなければ、それ以下の
庶民
(
しもびと
)
にまで
失墜
(
しっつい
)
するであろう。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
長州征伐は幕府
創立
(
そうりつ
)
以来の
大騒動
(
だいそうどう
)
にして、前後数年の
久
(
ひさ
)
しきにわたり
目的
(
もくてき
)
を達するを得ず、徳川三百年の
積威
(
せきい
)
はこれがために
失墜
(
しっつい
)
し、大名中にもこれより
幕命
(
ばくめい
)
を聞かざるものあるに至りし
始末
(
しまつ
)
なれば
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
▼ もっと見る
第一には、人を
視
(
み
)
る
明
(
めい
)
を誤ったことである。これは将として自己の全軍に絶大な信を
失墜
(
しっつい
)
する。かつても彼はずいぶん人を
処断
(
しょだん
)
しているが、その人間を
観過
(
みあやま
)
って断じたことはない。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
といっても、あのやかましい秀吉から、その
捕縛
(
ほばく
)
をいいつけられている呂宋兵衛は、なんとしても、勝頼を秀吉の面前へ
拉致
(
らっち
)
していかなければ、たちまち、かれの信用が
失墜
(
しっつい
)
することになる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“失墜”の意味
《名詞》
失墜(しっつい)
信用などを失うこと。落とすこと。
(context、dated)無駄使いすること。浪費。
(出典:Wiktionary)
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
墜
常用漢字
中学
部首:⼟
15画
“失”で始まる語句
失
失敗
失策
失踪
失望
失礼
失禮
失敬
失笑
失錯