“しっつい”の漢字の書き方と例文
語句割合
失墜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして、いつの日にか二人がまたこの地で相まみえる時があるとすれば、その時こそ、大伴ノ御行は必ずや地下人じげびとかさもなければ、それ以下の庶民しもびとにまで失墜しっついするであろう。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
長州征伐は幕府創立そうりつ以来の大騒動だいそうどうにして、前後数年のひさしきにわたり目的もくてきを達するを得ず、徳川三百年の積威せきいはこれがために失墜しっついし、大名中にもこれより幕命ばくめいを聞かざるものあるに至りし始末しまつなれば
第一には、人をめいを誤ったことである。これは将として自己の全軍に絶大な信を失墜しっついする。かつても彼はずいぶん人を処断しょだんしているが、その人間を観過みあやまって断じたことはない。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)