“拉致”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らち60.9%
らっち34.8%
らつち4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むかし平家が赤直垂衣あかひたたれの童を京中にいて、平家の蔭口をきく者とあれば、すぐ拉致らちしたというような——生ぬるいものではないのだ。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何者だっ、どこの船かっ」と、一隊の兵にすぐ発見され、すぐ船を出た七名の代表者は、そのまま彼らの屯営とんえい拉致らっちされて行った。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若し、すゞが、中津のさそいに乗らなければ、五人が屋内に押し入って行くつもりだった。暴力で拉致らつちするよりほかはなかった。金は銀が五百元あった。それから通らない、紙幣が三千五百元あった。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)