“らち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
76.8%
18.3%
拉致3.2%
羅致1.1%
0.2%
﨟次0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
試合の催しがあると、シミニアンの太守が二十四頭の白牛を駆ってらちの内を奇麗に地ならしする。ならした後へ三万枚の黄金をく。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
永「黙れ、何だ二三百のお布施でらちが明くかえ、貸されぬ、うーん悪いところって、瞽女町で芸者買うなんて不埓千万な奴じゃア」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この知らせが李陵の耳に入ったのは半年ほど後のこと、辺境から拉致らちされた一漢卒かんそつの口からである。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
実際こっちでは、治安妨害とか、風俗壊乱とか云う名目みょうもくもとに、そんな人を羅致らちした実例を見たことがない。
かのように (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かなり名の聞えて居る小説家の裡で千世子はどんなにしてもただらちもなく嫌いな人の噂や「何子氏」と自分の旦那様から呼ばれるその奥さんの事も散々頭ごなしにした。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
まあこう言う風に、花の木の下で、﨟次らちもないことで、旅人たちは、やまいづかされたものである。
花幾年 (新字新仮名) / 折口信夫(著)