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天津風
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あまつかぜ
エエ、やり
直しの
魔独楽は
天津風吹上げまわし、
村雨下がりとなって
虹渡りの
曲独楽、
首尾よくまわりましたらご
喝采!
きみの
許は風呂敷にもしろ、よしんば中が
空だって、結びめを蝶々にしたろう。
裸体でそいつを
引背負ったって、羽の生えた処は、
天津風雲の
通路じゃないか。
それじゃ仕方がないから
大切に保護して置いてくれ。仇討ちは
曽我の場合には十八年かゝっている。十八年の
天津風。今に知事になって切ってやるというのだった。
足袋二枚はきて
藁沓の
爪先に
唐辛子三四本足を
焼ぬ
為押し入れ、毛皮の
手甲して
若もの時の助けに
足橇まで
脊中に用意、充分してさえ
此大吹雪、容易の事にあらず、
吼立る
天津風
……いやアたなびく、
天津風、雲の
通路、といったのがある。