大隅おほすみ)” の例文
通稱は佐々木信綱さんに問ふに、大隅おほすみであつたさうであるが、此年の武鑑御弦師おんつるしもとには、五十俵白銀しろかね一丁目岸本能聲と云ふ人があるのみで、大隅の名は見えない。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
かくて櫻島さくらじま毎回まいかい多量たりよう鎔岩ようがんすのでしまおほきさも次第しだいしてくが、今回こんかい東側ひがしがは鎔岩ようがんつひ瀬戸海峽せとかいきよううづめ、櫻島さくらじまをして大隅おほすみ一半島いちはんとうたらしめるにいたつた。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かの神代かみよ三神さんしん瓊瓊杵尊にゝぎのみこと彦火火出見尊ひこほほでみのみことそれから鸕鷀草茅葺不合尊うがやふきあへずのみこと御陵ごりようは、今日こんにち九州きゆうしゆうみなみ日向ひうが大隅おほすみ薩摩さつまほうさだめられてありますが、それは神代しんだい御陵ごりようでありますからいままをしません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
大隅おほすみは山のぐに冬がれし山のいただき朝日さすなり
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)