大王だいおう)” の例文
おまえはまだらないが、おさまはそら大王だいおうだ。おれは、このいけおうさまなんだ。なんとこのいけひろいもんじゃないか。
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)
優鈿うでん大王だいおうとか饂飩うどん大王だいおうとやらに頼まれての仕事しわざ、仏師もやり損じては大変と額に汗流れ、眼中に木片ききれ飛込とびこむも構わず、恐れかしこみてこそ作りたれ、恭敬三昧きょうけいざんまいうれしき者ならぬは
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこでかわずは、ぶとがうそをいったのだとしんじました。そして、やっと安心あんしんしました。そら大王だいおうはおさまで、いけおうさまは自分じぶんだとおもったのであります。
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)
洪武二十八年、初めて諸王の封国にく時、道衍ずからすすめて燕王のとならんとし、って曰く、大王だいおう臣をして侍するを得せしめたまわば、一白帽いちはくぼうを奉りて大王がためにいただかしめんと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わたしは、この大空おおぞら毎日まいにちひがしから西にし自由じゆうあるいている。おまえは、そのいけをかってにおよぎまわることができる。わたしは、そら大王だいおうばれている。してみると、おまえは、いけおうさまだ。
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)