よさ)” の例文
どうかあの倉のなかにある方々の土を加茂川の水でねて、その中へわしの屍骸を入れて一つ土団子つちだんごをこしらへてくれ、そしてそれを三よさ栗田あはたかまで焼いた上
かのよさ、お通は機会を得て、一たび謙三郎と相抱き、互に顔をも見ざりしに、意中の人は捕縛されつ。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
このよさも雪はふりけり。かのよさも雪はふりけり。その声やたまぬかに、降り積り消ぬる白雪。白雪のふれば幽かに、たまゆらは澄みてありけど、白雪のぬるたまゆら、仄かなるまたもにけり。
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
きやきやと月夜烏つきよがらすの齒が痛む、よさけた醒めごころ
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)