トップ
>
地紙
>
じがみ
ふりがな文庫
“
地紙
(
じがみ
)” の例文
客は
毛受
(
けう
)
けという
地紙
(
じがみ
)
なりの小板を胸の所へ
捧
(
ささ
)
げ、
月代
(
さかやき
)
を剃ると、それを下で受けるという風で、今と反対に通りの方へ客は向いていた。
幕末維新懐古談:05 その頃の床屋と湯屋のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
会津の
飯豊
(
いいで
)
山塊の中の
地紙
(
じがみ
)
山は、雪が扇の地紙のように消え残る為に其名を得た、
然
(
しか
)
るに地図には之を地神山と書いてあるのは誤っている。
白馬岳
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
扇の
要
(
かなめ
)
がぐるぐる廻って、
地紙
(
じがみ
)
に塗った
銀泥
(
ぎんでい
)
をきらきらさせながら水に落ちる景色は定めてみごとだろうと思います。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
国貞の役者絵には彩色を施さざる白き
地紙
(
じがみ
)
に人物を濃く浮立たせたるもの多し。この種類の
中
(
うち
)
にて吾人は
藍色
(
あいいろ
)
の濃淡殊に美しき衣裳をつけたるものを称美す。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
他の座敷も額張りから
地紙
(
じがみ
)
まで、かなり
贅沢
(
ぜいたく
)
な注文がついていた。腕いっぱいにやれる本式の仕事らしいので、久方ぶりに栄二は
昂奮
(
こうふん
)
し、注文に対して自分の意見をこまかく述べた。
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
二絃琴を
拡
(
ひろ
)
めようとする気持ちと、おしょさんの派手ずきとから、
引幕
(
ひきまく
)
を贈ることもあった。藤の花の下に
緋
(
ひ
)
の敷もの、二絃琴を描いてあとは
地紙
(
じがみ
)
ぢらしにして名とりの名を書いたりした。
旧聞日本橋:18 神田附木店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
凡
(
およそ
)
八
町
(
ちょう
)
四方ばかりの間、扇の
地紙
(
じがみ
)
のような形に、空にも下にも
充満
(
いっぱい
)
の花です。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(四)沢の名を冠するもの(赤石岳、荒川岳、
聖
(
ひじり
)
岳、
上河内
(
かみこうち
)
岳等其例頗る多い)、(五)雪に
因
(
ちな
)
めるもの(白山、
白峰
(
しらね
)
、
農鳥
(
のうとり
)
岳、
爺
(
じい
)
岳、蝶ヶ岳、
地紙
(
じがみ
)
山、三之字山等)
二、三の山名について
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
また山水画は『銀世界』及び『
狂月望
(
きょうげつぼう
)
』等の絵本において
石燕風
(
せきえんふう
)
の
雄勁
(
ゆうけい
)
なる筆法を示したり。
摺物
(
すりもの
)
扇
(
おうぎ
)
地紙
(
じがみ
)
団扇絵
(
うちわえ
)
等に描ける花鳥
什器
(
じゅうき
)
の図はその意匠
殊
(
こと
)
に称美すべきものあり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
紙
常用漢字
小2
部首:⽷
10画
“地紙”で始まる語句
地紙形