“引幕”の読み方と例文
読み方割合
ひきまく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
横手の桟敷裏さじきうらからななめ引幕ひきまくの一方にさし込む夕陽ゆうひの光が、その進み入る道筋だけ、空中にただよう塵と煙草の煙をばありありと眼に見せる。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
なにかの参考のために、その当時、かの外国人らが引幕ひきまくに添えて守田勘弥に送った書面を左にかかげる。原文はもちろん英文で、それに日本語の訳文を添えたものである。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ある日こと小介こものをして大きなる新調の引幕ひきまくを持ち来らしめ、こは自分が自由民権の大義を講演する時に限りて用うべき幕なれば、何とぞわが敬慕する尊姉そんしの名を記入されたく
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)