嗤笑ものわらひ)” の例文
いま松野まつのてゝ竹村たけむらきみまれれにまれ、开所そこだめなばあはれや雪三せつざうきやうすべし、わが幸福かうふくもとむるとて可惜あたら忠義ちうぎ嗤笑ものわらひにさせるゝことかは
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
青柳家あをやぎけかどまぬときなり、糸子いとこあいらしき笑顏ゑがほよろこびむかへて、あひらしき言葉ことばかけらるゝときには、みちそむかばそむ嗤笑ものわらひにならばなれ、君故きみゆへつるしんしからず
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かすかに言ひし一言あはれ千万無量の思ひを籠めて、まこと闇路に迷ひぬべき事なるを、引受けし我れ其甲斐そのかひもなく、世の嗤笑ものわらひに為しも終らば、第一は亡き妹に対し我が薄井の家名に対し
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)