“喜藏(きざう)” の例文
新字:喜蔵
齒(は)を染(そ)めた、面長(おもなが)の、目鼻立(めはなだち)はつきりとした、眉(まゆ)は落(おと)さぬ、束(たば)ね髮(がみ)の中年増(ちうどしま)、喜藏(きざう)の女房(にようばう)で、お品(しな)といふ。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
柳屋(やなぎや)は土地(とち)で老鋪(しにせ)だけれども、手廣(てびろ)く商(あきなひ)をするのではなく、八九十軒(けん)もあらう百軒(けん)足(た)らずの此(こ)の部落(ぶらく)だけを花主(とくい)にして、今代(こんだい)は喜藏(きざう)といふ若(わか)い亭主(ていしゆ)が、自分(じぶん)で賣(う)りに𢌞(まは)るばかりであるから
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)