“吟(によ)” の例文
犬烏聚(あつま)り噉(は)む。天皇此の泣(いざ)ち吟(によ)ぶ声を聞きて、心に悲傷(いたみ)有(ま)す。群卿に詔(みことのり)して曰く、それ生くるときに愛(めぐ)みし所を以て亡者(なきひと)に殉(したが)はしむ。これ甚だ傷(いたきわざ)なり。それ古風といへども良からずば何ぞ従はむ。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
妻子(めこ)どもは 吟(によ)び泣くらむ
日本の美 (新字新仮名) / 中井正一(著)
二十八年冬十月、天皇の母弟倭彦命(やまとひこのみこと)薨(みう)せぬ。十一月倭彦命を身挟桃花坂(むさのつきさか)に葬る。こゝに近習の者を集へて、悉に生きながらにして陵域に埋め立つ。数日死なず、昼夜泣(いざ)ち吟(によ)ぶ。遂に死して爛臰(くちくさ)りぬ。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)