“沈吟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちんぎん96.0%
うちあん4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大井は海老茶色の幕へ手をかけたまま、ふらつく足を踏みしめて、しばらく沈吟ちんぎんしていたが、やがて俊助の鼻の先へ酒臭い顔を持って来ると
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
道也先生はしばらく沈吟ちんぎんしていたが、やがて、机の前を立ちながら「そんな事はないよ。そんな馬鹿な事はないよ。徳川政府の時代じゃあるまいし」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あ、よろしくッて、ね」言いつついくがて来し茶を受け取りしまま、飲みもやらず沈吟うちあんじつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)