“ちんぎん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
沈吟72.7%
賃銀18.2%
賃金9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道也先生はしばらく沈吟ちんぎんしていたが、やがて、机の前を立ちながら「そんな事はないよ。そんな馬鹿な事はないよ。徳川政府の時代じゃあるまいし」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三度目に掛合かけあつた老車夫らうしやふが、やつとの事でおとよの望む賃銀ちんぎん小梅こうめきを承知した。吾妻橋あづまばしは午後の日光と塵埃ぢんあいの中におびたゞしい人出ひとでである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
すると書記はいくらか金を御者ぎょしゃにやって、わたしたちに馬車から下りろと言った。御者はわたされた賃金ちんぎんを見て、ぶつぶつ言っていたが、やがてくるりと方向をえて馬車を走らせて行った。