あっ)” の例文
その後古い報知新聞を貸してれて、中を見ると明治十二年の七月二十九日から八月十日頃まで長々とかき並べて、一寸ちょい辻褄つじつまあって居ます。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
文三に対して一種の敵意をさしはさんでいたお勢が俄に様子を変えて、顔をあからめあった事は全く忘れたようになり、まゆしかめ眼のうちを曇らせる事はさて置き
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お富は朋輩の中でもお秀とは能く気のあっ親密したしい方であるからで。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
大槻おおつきせがれなども内々見舞に来て、官軍と賊軍と塾の中で混りあって、朝敵藩の病人を看病して居ながら、何も風波ふうはもなければ苦味にがみもない。ソンナ事が塾の安全であったけでしょう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)