召捕めしとり)” の例文
委細くはしく申立ければ大岡殿とく聞請きゝうけられ早速に組下くみしたの同心に申付られ藤澤宿大津屋段右衞門方へまかこしみぎ段右衞門を召捕めしとり來るべしと遣はされたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「オヤ、何かまた朝ッぱらからお召捕めしとりがあるぜ、眼八が大股で行った」
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其の家を里方にいたして奥方に入れた事が露見して、御不審がかゝり、家来共も召捕めしとり吟味中、深見新左衞門、諏訪部三十郎すわべさんじゅうろうと云う旗下の両家は宅番を仰せつけられたから、隔番かくばんの勤めでございます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さわがしたるに依て此方へ召捕めしとり置たり但し吟味致すべきなれども亂心にまぎれなき故今日引渡し遣す尤も由緒ゆゐしよも是有家來ならば隨分ずゐぶんねんを入て療治れうぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
悪事千里とはう申したもの、何時いつしか此の事がおかみの耳に伝わりまして、お瀧はたちま召捕めしとりとなり、続いて遠島を申付けられました次第でございますが、如何いかにも島人しまびとに珍らしき美人でありますから
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
證據しようこ召捕めしとり候へと申わたされそれより瀬川せがは并に母おたけ請人うけにん君太夫きみたいふ松葉屋まつばや桐屋きりや以下いか呼出され瀬川の本夫をつとと云は何者なにものなるやと尋問たづねらるゝに瀬川はつゝしんでかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)